化粧
サールは亜人でありながら人として育ち、成長につれて自身が周りと違うのだと悟っとった。
悲しい記憶、苦い記憶が蘇り胸を締め付ける、殺し合いの最中だと言うのに感情が揺らぐ。
刹那、サールの出来た隙を感じ取ったように
!!
盾を構え備えたサールだが、
!?
右?左?いや、、、
サールが敵のペースにはまる前に視界に捉えようと動くのと、股の真下にボーっと白髪頭がのぞいたのは同時だった。
サールはまらず飛びのき、身体を捻っるが腕に通した盾のせいで動きが重くかわし切れない。
白髪の刃は防御の薄い革ズボンの内股辺りを裂きながら腿の辺りを薄く切る。刃はそのまま登ってブリガンディの表面を削りながらサールの眼前に迫る。
サールさらに首を捻って刃を何とかかわしたが、金の髪が糸の様に散った。
体勢を崩され後ろ向きにバランスを崩すサール、それでも滞空した
しかし
アリアは噂以上の
対するサールは大盾を地面に突きたて身体を支え、何とか倒れ伏すのを防いだ。 だが迫る
右、左、
、、、上!
だが大盾の後ろに「竜族の男」は居なかった。
両手で握った
あまりに派手に叩き付けられたのでアリアは死んだと思ったが、
サールは突き立てた盾を引き抜くと、構え直してゆっくりと間合いを測りながら位置をとる。
粗い息をつきながら
大盾を構えた竜族の男はゆっくりと回り込んでくる。
男の股間を狙ったが、惜しくも交わされた、見れば股の辺りは血で汚れ、まるで「漏らした」様ではないか、
もう長くは持たないと解かる。
朦朧とする意識を何とか保つ、そして力を振り絞り竜族の男を睨んだ。
わずかな生き残りと落ち延び、この森で潜むようになってまだ一年に満たない。 能力はあっても
彼は復讐を誓った、支配者に一泡吹かせてやりたかった。
目の前に竜族を見た時、大して信心した訳でも無い「力の神」がチャンスをくれたと思った、、、
、、、神はチャンスはくれたのかもしれない、、、だがやはり信心は足りなかったようだ。
魂の叫びともいえる雄たけびを上げると、白髪は自らの腹から滴る血と臓物を頭部になでつけた。
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