第2話

都会の中の田舎に生まれた私は、両親や祖父母に恵まれていて、温かく大きな愛情をたくさん注がれていた。幼稚園に行くのも嫌なくらいお母さんが大好きだったけど、ある日を境に幼稚園が楽しくなって、友達もたくさんできた。お母さんがママ友とかいう人たちからいじめを受けているなんて知らずに、笑顔で過ごしていた。

自分で言うのもおかしいが、私は顔が可愛い。ぱっちり二重に大きな目、お父さんお母さんに感謝だ。それがこの先私を闇に突き落とすなんて、思いもしないまま、幼稚園を卒園し、小学校の入学式を迎え、小学校ではいつもクラスや学年の中心にいて、友達もたくさんいた。毎日家に大勢の友達が遊びに来て、男の子からもモテた。勉強もできた。

自分を客観視できる年齢ではないが、このまま楽しく生きていたいとだけは、間違いなく思っていただろうが、それも高学年になれば終わり、妬み僻みの世界が広がった。みんな色気付いて変わったし、私の悪口やいじめが始まった。あることないこと。それはそれはひどいことばかりで。私の家族が涙を流すほどの噂も広まった。私が悲しいと思う感情なんてどうでもよかった、大好きな大切な私の宝物である家族を傷付けられたことが何よりも許さなかった。学校の同級生、そのお母さんたち、群れて行動するママ友という人たち、家の近所の噂好きな人たち。みんなが私の敵だった。この街が嫌いだ。あんな大人にならない。そう思ったのと同時に、いつか見返す、いつか、何かを感じさせてやる、そんな気持ちになった。漠然としているけど、強い思いが詰まった、将来への大きな夢だった。


中学に上がってからも色々なことが続いていた。友達とは、助け合うものではなかったんだろうか、私は誰を思って、誰をこれまで助けようと努力してきたんだろうかと、はじめて裏切りを知った瞬間だった。人を信じるということに、難しさをはじめて感じた、心臓と胃の間がうずくような、そんな瞬間だった。

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