ここから先、再びバージニア
七面鳥でも分かる『信用講座』
11月の第4木曜日は、アメリカの
「ブラックな金曜日? もしや、祝日ボケした会社員が『はあああ……憂うつやわあ。祝日明けの金曜日に会社なんて行きたくなーい! 今日がお休みやったら、木曜日から4連休やのに……いっそのこと、
……などという憶測は、残念ながら全く違う。ブラックはブラックでも、「黒字」の方だ。
恐ろしいくらいの
例えるならば、新年を迎えた日本。初売りの福袋を手に入れようと、デパートの入り口で数時間前から開店を待ちわびる殺気立った買物客達を思い出して頂きたい。あれと全く同じ光景がアメリカで繰り広げられるのだ。
だが、ゾッとするのはまだ早い。
日本人よりもデッカい人々が、デッカい車で店舗に乗り付け、小柄な日本人女性には押して歩くのさえ大変なほどに重くてデッカいショッピング・カートを商品で山積みにしてレジへと向かう。カート1台分では収まらず、夫と妻がそれぞれ一台ずつカートを押して店舗内を物色する姿も珍しくない。
「返品大国」アメリカでは、セール品であってもレシートさえあれば返品・交換が可能だ。とりあえず、気になったものは全て購入して自宅に持ち帰り、ゆっくりと吟味した後、ショッピング・カート一杯の気に入らない商品を涼しい顔で返品する客に、当たり前のように店員も対応する。そうして返品された商品が、また店頭に並べられ、何も知らない買い物客に購入され、また返品され……と言う無限のループを繰り返す。七面鳥もビックリだ。
最近では、感謝祭当日の夕方からフライング・セールを始める店舗も少なくない。
家族や友人を招いてゆっくりと伝統的なディナーを堪能する家庭がある一方で、ちゃっちゃと早めのディナーを済ませて待ち切れないとばかりにセール開始前のショッピングモールに車を走らせる家族もいる。
感謝祭の数日前から、iPhoneが次から次へとけたたましくメールの着信を告げる。ほとんどが、メンバーカードを所有するショップからのお誘いメールだ。
ブラックフライデー当日の朝には、新聞と共に分厚い広告の束がどっさり届く。金曜日を過ぎても、「ブラックフライデー最終セール!」と銘打って「今買わなきゃ損だよ」とばかりに大量のメールが引っ切りなしに届けられる。「買い物に行かんとあかんのね? 今を逃すと損するんやね?」というマインドコントロールにハマり、ふらふらと店舗に吸い寄せられて「返品できるしね」と必要のないものまで買い込んでしまうアメリカ人の多いこと。
週明けは「サイバー・マンデー」。オンライン・ショップがこぞって大セールを展開する魔の月曜日だ。
とは言え、ネットショップ大手のアマ◯◯では、既に感謝祭の週初めから「サイバー・マンデー・ウィーク」の名の下に大売り出しが展開されている。こちらも返品自由。なので、ヒマさえあればショップ画面を開いて、当日限定のセール商品を買いまくるツワモノも多い。
こうして、アメリカのクリスマス商戦の幕が切って落とされる。
感謝祭のディナーに招待した友人家族の一人娘ちゃん(とってもセクシーな高校生)が、鼻息も荒く言い放った。
「明日の朝は5時起きで、あのお店に行くの! 6時開店だから寝坊できないのは辛いけど……UGGのブーツが半額なのよ! 絶対にゲットしなきゃ!」
あのモコモコで足首のないもっさりとしたブーツは、アメリカの女の子達のハートをムギュッと掴んでいるらしい。
バージニアの冬は確かに厳しい。が、寒さを感じるのは、セントラルヒーティングのある全館暖房の自宅から戸外に出て冷え切った車の中に座って暖房が温まるまでの、わずかな時間だ。建物の中はどこも暑いくらいに暖房が効いている。若者らが半袖のTシャツでショッピングモールを闊歩する中、女の子達は「胸、見えちゃってますよ」と注意してあげたくなるようなトップス(これまた半袖あるいはノースリーブ)を着込み、身体の線も露わなボトムスにぱんぱんな下半身を包み込んで、あのモコモコブーツを履くのである。
足元は真冬、なのに上半身は常夏状態。かと思えば、真冬でもビーチサンダルで歩き回る人もいる。アメリカ人って本当に自由。
さて、
暑い時期のバージニアでトレッキングをするにはヤブ蚊対策が欠かせないが、冷たい風が吹き荒ぶ今の季節はそんな必要もない。紅葉のピークを迎えた森の中を歩くのも良いが、今年は、真夏に行くと蚊の大群に襲われて酷い目に遭うことで有名な「
アメリカ南部の至る所で見られるスワンプも、州によってその趣きをガラリと変える。フロリダではマングローブがこんもりと茂り、背の高い水草で覆われた大湿原が印象的だった。対して、バージニアのスワンプは「山里が水の上にぷっかりと浮いている」と言った感じ。沼地には背の高いサイプレスの木がそびえ、その足元には朱色や黄金色に染まったメ―プルの葉がさわさわと風に揺れている。
スワンプの水は透明度が高いにも関わらず、水底に堆積する濃い茶色の肥沃な泥が水流で常に巻き上げられているため、まるで、アイルランド産の黒ビールのような色合いだ。湖や沼地の岸辺には、これまた黒ビールの泡のような波が打ち寄せている。漆黒の水面は鏡を張ったように地上の全てを真逆の姿で映し込む。紅葉が鮮やかに水面で揺らめく姿は、まるで炎がゆらゆらと燃えているかのようにも見える。
沼に落ちないように足元に気をつけながらトレッキング・ルートに沿って歩いていたら、青灰色のオオアオサギが二羽、追いかけっこするかのように、大きな翼を広げて悠然と水辺を飛んでいた。
のんびりと紅葉狩りを堪能して、日も暮れる頃、家路に向けて車を走らせる。早朝のショッピングで疲れ果てた買物客は既に帰宅してベッドに潜り込んでいるらしく、祝日で、尚且つ週末の夕方だとは思えないほどハイウェイはガラガラだ。渋滞のイライラからも解放されて、夕陽に染まる空を眺めながら帰宅の途に就いた。
感謝祭の週末、「買い物天国」と化したアメリカを訪れる機会があれば、午前中に買い物を済ませて、午後からは郊外に足を伸ばしてみてはどうだろう。人混みから離れて大自然を謳歌するには、うってつけの週末なのだから。
***
さて、買い物をすれば、当然、セットで付いてくるのが「お支払い」。
アメリカはクレジットカード発祥の地。当然、「クレジットカード大国」だ。
どんなに田舎町であろうが、クレジットカード一枚あれば、マクドナルドのハンバーガーから数千ドルのダイヤモンドの指輪(クリスマスが近いだけにね……)まで支払いが済んでしまう。ガソリンスタンドでもスタンドの支払機にカードを通せば簡単で、現金を払うためにわざわざレジに出向いて態度の悪い店員にイライラせずにすむ。レストランでのチップの支払いも、領収書にサインする際、チップ料金を書きこむ欄に金額を書き込めば良いだけだ。
個人経営や小規模な店舗でも、クレジットカードを拒否するところは殆どない。我が家の相方などはApple Payなどのモバイル決済を大いに活用しているので、外出時はiPhoneをポケットに入れるだけ、という身軽さだ。私としては「iPhoneを紛失したり、盗まれたりしたら、どーすんの?」という不安が先走るが、アメリカではごく普通のことだと言う。
アメリカ人が現金を持ち歩かないのは、盗難のリスクを回避するためだ。現金は盗まれたらそれまでだが、クレジットカードなら盗まれてもカード会社に連絡して利用停止処置を取れば、不正に利用された分を支払う必要もない。日本と比べて犯罪率がハンパなく高い国では、現金を持ち歩く方がよっぽど危険なのだ。
アメリカに来たばかりの頃、たった1~2ドルの支払いさえクレジットカードで済ませてしまうアメリカ人に驚いた。日本では普及率の低いデビットカードも、クレジットカードが使える店舗であれば問題なく利用出来るのだから、現金を持ち歩く必要性を全く感じないのも
とは言え、現金主義の国から来た人間にしてみれば、この現状に慣れるまで少々時間がかかった。万が一、カードが使えない場合を想定して現金を持ち歩かないと不安だし、日本円にして1000円以下の買い物でクレジットカードを使う事に妙な抵抗感があった。
それでも、現金で支払いをしようとする度に店員にあからさまに面倒臭そうな顔をされたり、ちょっと小銭を出し間違えれば「あなた、このコインがいくらか分かってるの?」と小馬鹿にされたり、20ドル札を渡す度に目の前で『偽札を見分けるペン』のようなもので本物かどうかチェックされては、さすがにアホらしくなってくる。
「猫も杓子もクレジットカードを使うのが当たり前の国やん!
が、しかし……
新規でクレジットカードを申し込むには「クレジットヒストリー」なるものが必要と判明。
「は? クレジットヒストリー? それって何よ?」
初めて聞く言葉に戸惑う私に、相方が、うーん、と考え込んだ。
「分かりやすく言えば、『今までの支払い履歴』だな。クレジットカードの申し込みや、住宅ローンや車のリース契約を組む時の審査に必要なんだ。『こいつにお金を貸しても大丈夫なのか?』って時の判断材料として使われるんだよ」
今度は私の方が、うーん、と悩む番だ。とにかく、アメリカ生活では必要不可欠なものらしい。
で、色々と調べてみた。
英語で「信用」を意味する「
Social Security Number (=SSN:社会保障番号)毎に
当然、アメリカに来たばかりの外国籍の人間(=SSNを取得したばかり)が、クレジットヒストリーなんぞ持っているわけもなく。
「……ってことは、私、クレジットカードの申し込みが出来へんってことやん! 移民には絶対的に不利なシステムやん!」
憤慨する私に、またまた、うーんと考え込む相方。
「移民が多いから、余計に必要なシステムなんだよ。家を借りる時、『外国から来た人間に支払い能力があるかどうか怪しいもんだから、部屋を貸したくない』なんて賃貸業者や大家が言えば、人種差別や人権問題と言われて訴えられる可能性もある。代わりに『クレジットヒストリーで審査するのが決まりだから』と言えば当たり障りがないだろ? クレジットヒストリーを持っていないがために、賃貸の契約時に保証金として前金を余計に払わされても、住む場所が見つからないよりはマシだしね。携帯端末の契約だって、クレジットヒストリーが無いと出来ない。iPhoneなしの生活って考えられる?」
なんですと? それって立派な人権問題やん、外国人差別やん、あかんやんっ!
……などとイライラが募ったものの。
考えてみれば、日本にも信用情報機関があるし、アメリカ同様、クレジットカードやローンを申し込む際、照会をかけてきたカード会社やローン会社に個人情報を提供しているワケで。
「クレジットヒストリー」などと聞き慣れない言葉を使われたから、混乱しただけやん、と自分自身に言い聞かせてみる。
冷静になったところで、私同様、国際結婚している友人達に聞いてみた。
「そんなの簡単よ。アメリカ人の配偶者がいるんだから、家族カードを発行してもらったら良いのよ」
あ、なるほどね。
が、しかし……
夫婦共同名義の口座は持っているものの、「個々の口座は、独立した個人資産」という形式を取っているため、家族カードの発行はムリだと判明。『キミが日本で一生懸命働いて貯めたお金は、キミのもの。アメリカでの生活費は僕の口座から出すのが当たり前』という相方の気遣いが
クレジットカードのことは、クレジットカードの専門家に聞くのが一番だ。
移住する前までフルタイムで働いていたので、ある程度まとまった額の貯金をアメリカに送金して、移住後すぐに自分名義の銀行口座を開設していた。その時お世話になったお姉さんの名刺があったので、それを握りしめて窓口に赴き、「私みたいに、外国籍のアメリカ在住者がクレジットカードを持ちたいと思ったら、どうしたらええんでしょう?」と相談してみた。
以下、担当のお姉さんが(大雑把な人が多いアメリカにしては)とっても丁寧に教えてくれたことを、簡単にまとめてみた。
① 先ずは口座を開設する。(これは既にクリア!) ただし、一定収入がないとクレジットカードの申請は難しい、とのこと。
私の場合、毎月の生活費と食費を相方が私の口座に振り込んでいたので、それが「一定収入」として認められた。「へ? そんなんでエエの?」と逆にビックリした。
② 口座開設時に発効されるデビットカード(=ATMカードの機能もある)を支払いに利用する。その際、レジで支払った瞬間に口座からその金額が引き落とされるので、口座残額を常に把握しておくことが必要。
デビットカードで支払いを続けているうちに、私の信用度が上がるらしい。お姉さん曰く「デビットカードを1~2年使い続けていれば、銀行から勧誘を受けるはずよ~」
かくして、お姉さんの言った通り、移住2年目のある日、ようやく「銀行のクレジットカードを作りませんか?」とのお誘いメールがやって来た。
その日以来、毎日のように銀行からメールが届く。が、金利が高い上に年会費が必要なクレジットカードのお誘いばかりだった。日本で年会費無料のクレジットカードに慣れていた人間にとってはアホらしいことこの上ない。なので、メールを読んでは削除する日々が数ヶ月続いた……
その日届いたメールには、「年会費無料。初回利用時から3ヶ月の間に500ドルの返済を行えば、200ドルをキャッシュバック。毎月の返済金額の1%を還元。国内の指定された施設の利用料金が無料などなど、特典てんこ盛りのクレジットカードを申し込みませんか?」とあった。
……何ですと?
はじめの頃の条件とは雲泥の差やん。何か罠があるんとちゃうの?
と、思わず疑ってしまった。
仕事を終えて帰宅した相方に、早速、メールの内容をチェックしてもらった。
「うん、これ、良い条件だね。このクレジットカード、申し込んでみたら?」
で、その夜。オンラインで申し込み手続きをすること小一時間。あっという間に承認が下りた。
その数日後には、念願のクレジットカードが届いた。
郵便受けに「普通郵便」で、ぽーんと放り込まれていたのには呆れたものの、全てのことにおいて時間のかかるアメリカで、こんなにもスムーズで素早い対応に、正直、感心した。
さて、クレジットカードを手に入れたところで、改めて驚愕したことがある。
『アメリカのクレジットカードは、「リボ払い」が基本』
「えーっ! カード決済日に利用合計金額を一括で銀行口座から引き落としてくれるんとちゃうの? リボ払いなんて、返済期間を長引かせた分、高い金利を支払わせるカード会社の陰謀やん! そんなん、アホらしいし、お金の無駄やん!」
憤慨する私を見て、相方が不思議そうな顔をする。
「クレジットカードで買い物をした時の支払い金額は、カード会社が代わりに立て替えてくれるから、『借金』と言う形で残るだろ? 『借金』をして、それを滞納することなくカード会社に返済することを毎月繰り返すことで、良好なクレジットヒストリーが積もっていくんだ。アメリカで『お金の管理がちゃんとしている』ってのは、口座に預金がどれだけあるかじゃなくて、借りたお金を真面目に返済しているかどうか、なんだよ」
……へ?
いやいや、全く意味が分からないんですけど? 借金こさえて返済する人が、「お金の管理がちゃんとしてる」人って、どういうことよ?
キレた表情で頭を抱える私を前に、相方の『講義』は続く。
「クレジットヒストリーは『信用度の実績』。で、クレジットヒストリーを基に産出された数値が『クレジットスコア』」
またまた新しい用語が飛び出した。
「……クレジットスコアって、何よ?」
「『信用度の偏差値』ってとこかな。その人の信用度を図る指標になるから、アメリカ人はクレジットヒストリーを良好に保って、クレジットスコアを少しでも高くしようと必死なんだ。このスコアが悪いと、就けない職種もあるし、転職にも影響するからね」
つまり、アメリカでは借金と返済を繰り返さないことには、人間としての信用度も得られないってことだ……なるほど、レジで現金払いをしていた時の、店員達のあの横柄な態度の理由がようやく判明した。
それでもやっぱり、アメリカ人の感覚を理解するのは難しい。
「……だから、アメリカ人はバカみたいに買い物を繰り返してるんやね」
「買い物しなくても、毎月の光熱費の支払いをクレジットカードで済ませればよいことなんだけどね。キミのようにその必要がない場合は、買い物してクレジットヒストリーを作るしかないだろ?」
あ、なるほど。
「でも、リボ払いは絶対にイヤ! 金利が低かろうが、無駄な利息は払いたくないもん」
「リボ払いでも、その月の利用合計金額を『全額指定』に設定して支払えば、『借金』の残額もゼロになるから、利息を払う必要もないんだよ」
「……全額指定って、何よ?」
「毎月の決済金額は、オンライン・アカウントで自分で設定するんだよ」
当月の明細書(=statement)に書かれた利用合計金額のうち、その月にいくら支払うかを自分で決めるのがアメリカ式なのだとか。アメリカではクレジットカードの決済までもが自己責任だった。
「最低、この金額だけは払って下さいよ」という最低支払金額(=minimum payment/minimum amount due)がカード毎に決められているので、とりあえず、その金額だけ支払って、超過分は『借金』として先送りする人も多いのだとか。
例えば、最低支払金額が200ドルだったとして、毎月、その最低金額を支払うように設定したとしよう。
「マズイ! 今月は500ドルもカードで支払っちゃった!」
と、なった場合、オンラインで支払額を500ドルに訂正する必要がある。
なんだかとっても面倒臭い。
でも、面倒くさいからといって訂正せずに放置しておけば、超過分の300ドルが『借金』となって利息が課せられてしまう。こっちの方が、後々もっと面倒臭いことになる。
口座から「自動引き落とし」にしておく手もあるが、相方曰く「毎月、ちゃんと引き落とし額を確認しておかないと、知らない間に余分に引き落とされることがある」らしい。
……いや、それはさすがに、あかんよね?
実は、細かいことを気にしなさ過ぎる相方も、過去に一度、その被害に遭っていた。後日、クレームして返却された金額、なんと2000ドル! 『アメリカでは、うかうかと他人を信用すると、痛い目に遭うぜっ』ということだが、実に笑えないアメリカン・ジョークだ。
かくして、相方の指導の下、銀行のオンライン・アカウントを開設し、その月の利用合計金額、即ち『借金』の全額を支払うように設定して、手続きを終えた。これを毎月、自己責任で忘れずに繰り返さないといけないのかと思うと、日本のクレジットカードが恋しくなった。
ブラック・フライデーから一週間経った今も、世間は相変わらずクリスマス前の買い物熱で浮かれている。
この人達、みんな毎月ちゃんと決済してるんやろか? などと思いつつ、食料の買い出しに出掛けてはクレジットカードで支払いを済ませながら「これでまたキャッシュバックが貯まる……うふっ」とほくそ笑む私がいる。
(2018年11月30日 公開)
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