第41話

ー場面転換ー


ー裏路地ー



マチコ(小坂)

今まで私は勘違いしていたんだ。

自分なら出来るって。

頑張れば結果が出るって。

でも、そうじゃないんだね。

ぐす。


ゴロツキ(煮蔵[にぞう])

・・・!

ねぇそこのお嬢ちゃん、

何泣いているの?

何か悲しいことでもあったのかい?


マチコ(小坂)

い、いえ、

何でもないです。

そ、それじゃあさよなら。


ゴロツキ(煮蔵)

待ってよ。

俺、今暇なんだよ。

ちょっとくらい付き合ってくれよ。

なぁ。


マチコ(小坂)

や、やめて!

離して!!


ゴロツキ(煮蔵)

離してって言われて離すわけないじゃん。

いいじゃんかよちょっとくら・・・


ぐえっ!


ドサッ


マチコ(小坂)

えっ?


トモカ(清宮)

何ボサッとしてんのよ。

さっさと帰るわよ。


マチコ(小坂)

あ、ありがとうトモカちゃん。


トモカ(清宮)

礼なんかいらないわ。

あんたは私に守られてればいいの。


マチコ(小坂)

トモカちゃん・・・。



間宮(ナレーター)

トモカは毒舌だけど、いつもマチコの事を助けてくれます。トモカはマチコが力を使えないのなら自分が守るしかないと考えているのです。



マチコ(小坂)

・・・じゃあ帰ろっか。


ゴロツキ(煮蔵)

・・・待てよ。

てめぇよくもやってくれたな。

タダで済むと思うんじゃねえぞ。


チャキ


トモカ(清宮)

刃物・・・。

卑怯ね。


ゴロツキ(煮蔵)

うるせえんだよぉ!

このアマァァァ!!


マチコ(小坂)

危ない!


トモカ(清宮)

くっ!

風の魔法!


ヒュオォォ!


ゴロツキ(煮蔵)

ちっ!

刃物が飛んでいきやがった。


トモカ(清宮)

よしっ!


ゴロツキ(煮蔵)

刃物はねぇが・・・、

オラァ!


トモカ(清宮)

ぐはっ!


・・・ううっ。


マチコ(小坂)

トモカちゃん!

大丈夫!?


トモカ(清宮)

平気よ・・・。

これくらい。


ゴロツキ(煮蔵)

じゃあ平気じゃなくしてやるよ。


チャキ


トモカ(清宮)

そんな・・・。


マチコ(小坂)

(このままじゃトモカちゃんが危ない!)


魔法が使えればこの状況をどうにかできるのに!

くそぉぉぉ!


ゴロツキ(煮蔵)

終わりだ。


トモカ(清宮)

こんな所で・・・。


ゴロツキ(煮蔵)

じゃあな。





ブワァァァ





ゴロツキ(煮蔵)

何だ!?






マチコ(小坂)

・・・




オワルノハ・・・オマエダ。














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