第2話


教室


浜谷

ちょっと顔を出すだけでも行ってみようかなぁ・・・。


銀次郎(ぎんじろう)

なあ、お前って演劇部の体験入部に行くのか?


浜谷

『こいつは相原 銀次郎(あいはらぎんじろう) 俺と同じクラスの奴で、コミュニーケーション能力が高くて すぐにクラスの連中と仲良くなった凄いやつだ』


浜谷

行くつもりだけど何でそれを知ってるんだ?


銀次郎

お前が美女で有名な田畑先輩に、演劇部に誘われたってクラス中で話題になってるからな。お前が行くんなら俺も行こうかなっ て思ってよ。


浜谷

じゃあ今から一緒に行くか?


銀次郎

おう!行こうぜ。


新聞部員

あのー、そこのあなたちょっといいですか?


銀次郎

えっ、何、俺?


新聞部員

違います隣の方です。


浜谷

えっ、俺?


新聞部員

はい、あなたにお話を聞かせて欲しいんです。今、学校中で噂になっている顔に似つくわしくない低い声を持っているあなたに、どうしたらその様な声になったのか聞かせて貰いたくてですね。


浜谷

は、はぁ(長くなりそうだな)銀次郎、先に行ってくれないか?


銀次郎

お、おうわかった。


新聞部員

じゃあ取材を始めますね。


浜谷

はい。


新聞部員

お名前は?


浜谷

浜谷です。

浜谷智春です・・・。


新聞部員

好物はなんですか?


浜谷

えっ・・・。

あー。オムレツとか

あとカステラとかですかね・・・。


新聞部員

ふむふむなるほど・・・!

その声は声変わりによるものなんですか?


浜谷

いや、それはですね・・・声変わりは中2の頃にしたんですけど、そこまで声は低くはならなかったんですよね。


新聞部員

ということは?



ー お前って本当やさしいよなぁ浜谷君よ ー


浜谷

ゔっ!!


新聞部員

あれ?どうしました?


浜谷

ちょっと気分が・・・悪くなったもので ・・・これで失礼します・・・。


新聞部員

あっ、はい・・・ご協力ありがとうございました・・・。


ー トイレ ー


浜谷

うっ・・・オェ・・・オェェ・・・もう終わった事だろ・・・・・今更何思い出してんだよ・・・。

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