95冊目 あいつばっかりどうして!

 どうも、吾輩です。

 作中で妙に優遇されているキャラっていますよね。


 この「優遇」というのも何パターンかある。今回は「作者からの優遇」と「他キャラからの優遇」について考えたいと思う。

 どちらも作者から優遇されていることに変わりはないのでは? と思われるかもしれない。他キャラだって書いているのは同じ作者だから。しかしこの2つは微妙に異なる。と、吾輩は思っている。


 まずは「作者からの優遇」について。

 これはわかりやすいと思う。単純に出番が多い、あるいはおいしい役どころをさらっていく頻度が高い、などである。見合った立場や能力のキャラクターなら読者も「優遇」とは思わないのだろうが、なんでこいつが、と思うようなキャラクターがやたら活躍すると「えこひいき」とみなされてしまうことがある。

 こういう場合は作者がそのキャラを動かしやすいか、あるいはお気に入りなのではないかと思う。感情が入る分、後者のほうが暴走しやすく、読者の反感も買いやすいような気がする。

 というか、お気に入りを暴走させているのは吾輩もそうだ。反省します。


 次に「他キャラからの優遇」の場合。

 具体的に言うと、失敗ばかりしているのに周りのキャラから好かれているとか、たいして能力があるとも思えないのに組織で一定の地位をキープしている場合などである。

 もちろん、作者がそのキャラをお気に入りだから周囲にちやほやさせている、という「作者からの優遇」パターンもある。が、そんな雰囲気もないし具体的な理由も見当たらないのに「なんでこいつは見限られないんだ?」と頭をひねりたくなるシチュエーションもある。


 そういう場合、考察という名の妄想が大変はかどる。

 作中で語られていない部分に、なにかありそうだからだ。


 そのキャラがその立ち位置を維持できる理由は何か。人当たりの良さや人脈の多さなのか。作中ではポカばかり目立つが、舞台裏では有能なのか。あるいはまったく別の、想像を超える何かが隠されているのか。


 たぶん作者はそこまで考えていないだろうと思っても、やめられない止まらない。

 みんなも考察の闇に落ちたらいいよ。

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