43冊目 ラストハウスオンザレフトが萌え映画すぎる件

 どうも、吾輩です。

 以前から何度となく話題に出してきた萌えホラー映画ですが、今度こそきっちり喋らせていただきたいと思います。

 首魁のクルーヴや被害者少女のお父さんもイイ男なのですが、個人的な好みでクルーヴの息子ジャスティンと、その叔父(つまりクルーヴの弟)フランシスさんに絞ります。

 全く文字数が予測できませんが奇特な方はお付き合いください。

 そしてネタバレがひどいです。

 あと、グロ注意。


 まず、ジャスティン萌えについて。

 吹き替えと字幕、両方楽しめるのが海外作品のいいところだ(B級作品は吹き替えなしも少なくないけれど)。

 字幕で英語音声を聞いているとそうでもないのだが、吹き替えで聞くと、ジャスティン、コミュ障ボイスなのです!

 コミュ障ボイスとは何ぞやと言われたらうまく説明できないが、アニメにおけるコミュ障だけど実はイケメンなキャラっぽい感じの声。わかって!!

 この声と作中での行動から「おどおどビクビクしている気弱な青年だけど決意をしたら行動できるえらい子」と思っていた。

 が、よく考えると未成年なのにタバコ買って、それを指摘したバイトの女の子に「見逃してくれない? いいマリファナを分けてあげるから」と交渉するあたり充分過ぎる悪ガキだった。その交渉もやたらおどおどしてたけど。

 

 そして最大の萌えシーンは女の子2人とマリファナ吸ってキャッキャしてる(いやらしい意味ではない)とき、女の子が「ジャスティンって結構カワイくない? 勿体ないからイメチェンしようよ!」と言い出して、モーテルにあったちょっと派手なシャツ(※1)着せられたり、髪整えられたり、着せ替え人形にされているところ。本人もまんざらではなさそうなのがとてもかわいい。


 そんなかわいいジャスティンだが異常な状況下で徐々に勇気を持ち始め、不器用ながらも終盤は漢を見せて主人公夫婦の危機を何度も救った。かっこいい。この映画における、もう1人の主人公と言っても差し支えないかもしれない。


 文字数カウントしてみたらこの時点でだいたい800字だった。このあとにもっとスゴイの控えているんだが2000字超えちゃうんだろうか。


 もっとスゴイのとはもちろんフランシスおじさんである。このエッセイに長らく付き合ってくださっている方にとっては吾輩がフランシスおじさん萌えだということはイタいほど伝わっていると思う。映画編(※2)およびリョナ回(※3)と2回もお世話になっている。今回が3回目。1回目はあっさり、2回めは局所的過ぎたので、3度目の正直でもっとじっくりねっとり語ることにする。


 フランシスおじさんの魅力その1は服装がだらしないことである。

 多分あれ、オシャレなんだろうが、そのがら空きの胸元はどういうことか説明してもらおうか。見える。見えちゃう。見えそう。でも見えない。

 男だから見えたって何の問題もないのだが、やはりあんなにガッパリ開いていると気になって仕方がない。ボタン3個は開けていると見た。

 中盤以降クルーヴが惜しげもなく上半身裸でアクションしてくれるのだが、やっぱり「丸出し」よりは「見えそうで見えない」ほうが訴えかけてくるものがある。たまらん。けしからん。もっと……いや、現状維持で。

 正直なところ、フランシスおじさんがどんな服を着ていたかよく思い出せない。胸元に視線が行き過ぎて。

 全体的にチンピラっぽかったことと、カッコいいズボンだったことだけほんのり記憶にある。


 魅力その2は前向きなところである。

 萌えでもなんでもないただの長所ではと思われそうだが「前向き」な「色ボケ」で「根拠のない自信」も加わるので全く長所ではない。

 麻酔なしで鼻を縫われた直後、激痛に襲われているに違いないにもかかわらず「あの女、俺に気があるぜ」とニヤニヤできる男、フランシスおじさん。そのタフさと前向きさを違うところに発揮していたら彼はチンピラではなかったかもしれない。

 なお「あの女」とは主人公夫妻の奥さんのほうで、出会ってすぐだし最低限の会話しかしていない。その自信、少し分けてほしい。

 さらには実際にお誘いに行ったりもする。さすがに鎮痛剤くらい飲んでいるかもしれないが、おじさん、あんた鼻縫われて間もないんだぞ。痛いだろ。縫われてる間泣いてビビッてたの、奥さんも全部見てたんだぞ。

 どこから来るの、その自信。

 そしてそんな状況で、どこからくるの、その性欲。

 なおこの時点で奥さんは家に泊まっているのが「娘をレイプして殺しかけた一味」だと知っているので、奥さんも視聴者も手に汗握り心臓バクバク、へらへらしているのはフランシスおじさんのみである。奥さんの決死の駆け引きは必見だ。


 魅力その3は派手なリアクション。

 リョナ回でも触れたが、痛がり方が派手で大変よろしい。しかも1度や2度ではない。

 上記のやり取りの後奥さんと、そして加勢に来た旦那さんと、殺し合いの喧嘩をするわけだが、お互い何の訓練も受けていない素人である。フランシスおじさんは喧嘩慣れしていそうだが、アマチュアだし、相手は2人。凶器可。泥試合である。

 酒瓶で殴られ包丁刺され、水のたまったシンクで窒息させられそうになるも栓を抜いて生還、と思いきやスイッチの入ったディスポーザー(生ごみ粉砕するやつ)に腕を押し込まれ絶叫痙攣、ネイルハンマーの一撃でとどめ。

 攻撃だけを文章に起こすと短いのだが、その合間合間にフランシスおじさんが派手に痛がり、悪態をつき、反撃もするわけで。特にシンクに顔押し込まれたときは、おじさんの必死のもがき及び、夫婦の「頼むから早く死んでくれ」という思いが伝わってくる気迫がすごい。

 最後も長い絶叫がハンマーの一撃ですっぱり途切れ、ぐちゃぐちゃに切り刻まれた手を画面に晒して倒れるという見事な死に様。

 死ぬ前提のキャラクターというのは死ぬ時こそ華である。特にスプラッタ系の場合は派手にぶっ散らかしてなんぼ。一番損傷の激しい部位をちゃんとアップで見せてくれたあたりに心遣いを感じる。


 これが萌え語りなのか疑問に思っている画面の前のあなた。

 安心してほしい。吾輩も疑問に思っている。


 とにかくジャスティンとフランシスおじさんが可愛い。ただし可愛さの種類は違う。

 というだけの話である。

 だけの話のはずなのにものすごい分量になってしまった。

 今までで一番長いんじゃないのか、これ。


※1 ちょっと派手なシャツ

 おじさんの服らしい。

 ジャスティンにもよく似合っていたが、おじさんが着ているところも見たかった。


※2 映画編

 16冊目 砂漠遍歴 古典・映画編 を参照。


※3 リョナ回

 29冊目 リョナへの目覚め を参照。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る