18.奇特(きとく)

奇特「そうです、私が変なおじさんです!」



【解説】

 「奇特」には大きく分けて二つの意味があります。


 一つは『言行や心がけなどがすぐれていて、褒めるに値するさま』。「世の中には奇特な人もいるものだ」のように、感心な人物などを表す場合に使います。


 もう一つは『非常に珍しく、不思議なさま』。古典などを読んでいると時折登場しますね。

 「デジタル大辞泉」では、『比の香の奇特なるを漸く寄りて見れば』という「今昔物語集」での使用例が挙げられています。


 その他、名詞の場合は『神仏の持っている、超人間的な力。霊験』を表します。


 このように複数の意味を持つ言葉なので、時折それぞれが混同・取り違えて使われることも。


 例えば「奇特な人」と言った場合には、通常「感心な人物」という意味のはずですが、これを『珍しい人物』『不思議な人物』という意味で解釈してしまうと、ニュアンスが変わってしまいますね。下手をすると「変な人」扱いです。


 「奇特」さんのような大人物なら間違えても笑って許してくれるでしょうが、気を付けておくに越したことはないでしょうね。

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