つれづれなるままに

北野坂上

1 序

 思うがままに文字に起こす。伝えたかったことを適切な言葉にし、声を発する。いずれも難しいことですが、違いがあるとすれば、伝える前に直せるか否かかと思います。


 言葉は言い直すことは出来ても、声にしてしまった事実は残ります。それが冗談か本音かはさておき、どうにもならない。聞かなかったことにしてくれー!と思ったこと、誰しもあるのではないでしょうか。あるいは言わなくて後悔したこともあるでしょう。


 一方、文章というものは、納得がいくまで書き直せます。あるいは、諦めて不完全に出すことも出来る。この点、自由度が言葉・声より高いのではないかと思うのです。


 当然、世に出なければ、文が読まれることはありません。しかし昨今、SNS等が広く普及し、伝播の速さは書籍手紙の時代では到底想像できないものになっています。自分が書いた、呟いたことが広く知られる、逆に調べられる世界なわけですね。


 では、毎日ひとつ題目を決めて、書き続けていたら誰か読んでくれるのだろうか、実験してみたい。書いていくうちに色々な世界が広がり、自分自身の知見も広がっていくのではないだろうか、と考えるようになりました。


 仕事だけの人生に、一つ習慣をつけてみよう。なら思ったことをひたすら書こう。


 徒然為る儘に、と題を打ったのは、まさしく色々な題目で文章を書き、積み重ねてみたいという思いからです。


 自由きままに、書くことにします。

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