青い春の本

青葉芳

一番最初だから1話

君と仲良くなりたかった。




いつも窓の外を見て

授業なんてそっちのけで

遠い遠いところを見てるから

なにがあるのかと気になった。

最初は君が見ている窓の向こうをたまに見ていた

次に授業中も窓の向こうの遠いところを見て

最後は遠くを見る君の横顔を見た。


整った形の綺麗な横顔

少し前髪は長くて

少しくせ毛の綺麗な黒髪

風になびいて君の黒真珠が見えた。


「なにが見えるの?」


君のその真珠に映る景色が羨ましくて

私もその一部になりたくて

君に思い切って聞いてみた。


「なにも見えない」


それは、予想外だったかな。





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