6話祖母との約束
4月下旬のある日のことでした。私は地方にいる祖母に再就職が決まったことを報告しました。
「おばあちゃん、私再就職できたよ!」
祖母は報告を聞き喜びました。
「おばあちゃん嬉しいよ。瑠姫に働き先が見つかって。瑠姫の幸せはおばあちゃんの幸せなのよ。このことは美和子おばちゃん(祖母の妹)にも伝えとくよ。きっと美和子おばちゃんも喜ぶと思うよ。それでねおばあちゃんとの約束覚えているかい?」
私は本当は美和子おばさんにも再就職したことを報告したかったのですが、彼女は入院さていたため祖母が代わりに報告することになりました。
「約束?どんなの?忘れたよ」
「1年半前におばあちゃんの家に来たときに約束したでしょ?今度就職したら絶対辞めないって」
1年半前、職業訓練所に行く前に祖母の家に行き、職業訓練所に通所することを話し、もしそこで再就職先が決まったら定年するまで辞めないことを約束されました。
「私、定年するまで辞めないよ。約束守るよ」
「あの時ゆびきりしたから約束は絶対守ってね。じゃあ頑張るんだよ」
祖母は約束を破られることを嫌うので何がなんでも約束を守らなくてはと思いました。祖母との約束を果たすため、自分のために働き続けるのでした。
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