いつかどこかで。

M@TuR!Ka

プロローグ

 考えれば恐らくあの日だったのだろう。始まりは。

 もちろんその時はそんな事を意識していなかったし今だったら結果的にそうだと思うくらいでやはり確信は無かった。

 しかし今から思い返すとああやはりあの日だったのだななどと思うので間違いはない。

 俺だって昔はヒーローに憧れたり映画みたいな出来事が起きればいいと思っていたさ。でもそれは主人公としてじゃなく傍観者としてで、自分は主人公にはならないいやなれないと思っていた。

 なんて言っても日本は平和すぎるし科学が発展しても宇宙人の一人すらまだ見つからないんだからそんな映画みたいなドラマチックな事も起こらないわけだ。なんて主人公に冷たい世界だ。

 まあそんなわけで、恐らくあの日がこんな退屈な人生を変えてしまった始まりの日だったんだろう。今ではそう思う。

 巳鏡みかがみかがみ。彼女に出会った事から全ては始まった。

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