ひねくれ男子による、毒舌彼女の攻略法!短編

夏蓮

第1話 人間は、誰もが、自己中心的である。

「なんで、貴方という下等生物は、下衆なんですか」

何故目の前の美少女とも言える女の子に下衆なんですかと言われているのは、俺が今しがた変なことを言ったせいである。

──人間って誰もが自己中心的であるから、君も所詮は、自己中心的なんだよ。だから、生徒会長としていろいろと無茶なことしているんだろ。あと、少しばかり、他の人に比べて、自己中心的の度合いが強いから、親御さんからも、私の娘は、もしかして、人付き合いが得意じゃないのかもとか思われているんだよ

と。そうしたら、この有り様さ。

「俺が下衆かどうかはさておき、俺が言ったことって正しいだろ。人間は全員自己中心的であるって」

「まあ、そうですけど……そんなことはどうでもよくてですね。私の叔父様が、私が人付き合いが悪いと思っているって本当なんですか!」

「ああ、本当さ」

「そうですか。でも、なんで貴方みたいなアオミドロ以下の人間がそんなことを知っているんですか?」

「え?ああ、加藤先生から聞いたからだよ」

「加藤先生がそんなを貴方なんかに言ったですか」

「ああ、というか、お前が生徒会ここに俺を呼んだのだって、俺に用事があったからだろ」

「はい。と言いたいところですけど、そうじゃないんですね」

「え、そうじゃないのか」

てっきり、そうなんだと思っていた。

「なんか、翠さんから、置き手紙があって、そこに生徒会長である私に、用事があるから至急この手紙を見つけ次第生徒会に呼べと書いてあったもんですから、貴方には、下等生物を神聖な、生徒会室に呼んだですが、この有り様です。やはり、下等生物にも等しい貴方を入れるべきではありませんでした」

「そこだよ」

「はっ?なにがですか?」

「その俺のことを下等生物だったり、アオミドロ以下とか言うあたりや、話し出すとな.かなか止まらないあたりだよ。それを他の生徒会メンバーにも、クラスメイトにも使っているんだろ。もしくは、家族にも」

「っ!た、確かにそうですけど、なにがいけないというんですか!話すことは、コミュニケーションとしてとっても大事なことですよ!それによって、仲が深まりますからね!あと、貴方のことをアオミドロ以下とか言ってしまうのは、私よりか頭が悪いのだから、訂正するつもりはありません。その他の人たちに対しても」

はあー、このお嬢様は、どこまで我が儘なのか。

「だから、俺は、君のその性格が治ろうが治ろまいが、関係ないんだけど、そんなことしたら、君の親御さんが悲しむだろ」

「さっきから、私のことをわかったような口を聞いて!なんなんですか!貴方は、私のことをなにを知っているというのですか!貴方みたいな、下等生物で、アオミドロ以下の人間が、私のなにを知っているというですか!もう、いいですから!貴方と、アオミドロ以下の人と話していると、空気を吸っていると私まで、アオミドロ以下の人間になってしまいそうなんで、出ていってもらえます。というか、さっさと出ていけぇぇぇぇぇぇ!!!」

「はいはい、出ていきますよ。では、失礼しました」

そして、俺は、生徒会室をあとにした。


場所は、生徒会室とはうって変わって、職員室。

「ってなわけで、無理でした。すみません!」

「別にいいよ。まあ、最初だし、徐々に崩していけば」

「はい。っていうか、まだこんなことしないといけないんですか⁉」

「勿論」

「いや、無理ですから。別に俺が、下等生物とか、アオミドロ以下とかそんなふうに、言われたのはいいですけど、あの女は、毒舌+饒舌ですから。疲れるわけですし、無理ですって!」

「えー、いいの。せっかく私がなんでもしてあげるって言ったのに?」

「っく」

そう、俺は、先生からもし、あの女子生徒を、更生できたら、なんでもしてあげると言われるているのだ。

「で、どうなの?やるの?やらないの?」

「生徒は、ずるいですね。そんなのやるに決まっているでしょ」

「そうだよね!じゃあこれからも目標に向かって頑張れ!」

何故か、俺は、先生から激励を受けて、職員室をあとにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る