オオカミの決意
オオカミ族の奴隷が逃げた
これまでも、農場のオオカミ族の奴隷が逃げる事はしばしばあった
しかし、二つの国を隔てる桟道の入り口の砦カラでみんな捕まった
捕まれば、殺されるか、足を切られた
オオカミ奴隷のタキは、
ウサギの平原のちょうど真ん中にある、
農業の町クラナの奴隷であった
子どもと妻と一緒にウサギ族に捕まった
2人がどこにいるか分からなかったが、
子どもがが病気になり、治療されずに死んだことを知り
タキは逃げる事を決めた
錆びた鎖を交換する際に
ウサギ族の男四人を一度に殺した
そのまま、町を出たタキは桟道には向かわずに
ウサギの住む港町インバへ向かった
オオカミ族の住む国とは全く逆の方向になる
鎖をつけてないない
オオカミ族の大男タキが
どこかで、手に入れた大きな槍を持って町に現れた
タキが、槍で門番を突き殺すと
門の上の弓を持った見張りに槍を投げて、それを貫いた
タキが門番の槍を拾うと
見ていたウサギ族は逃げだした
オオカミ族の奴隷が少ない港町のインバは
穏やかなウサギ族が多かった
ここで小舟を盗むと
オオカミの国へ向かって漕ぎだした
多くの矢がタキをめがけて射られたが
それは小舟を止めるには至らなかった
インバの港が小さくなる
『全員殺してやる』
彼はつぶやいた
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