銀河英雄は、今日も暇を持て余す
あきょう
銀河英雄は、こうして暇になった
「……さぁ、準備は整った。行くぜ
「やめろぉぉぉぉぉ!!!」
仲間たちの全エネルギーを体にため込み、激しい白熱光を発しながら、俺は体に残る俺自身の最後の力を使って、諸悪の根源へと跳躍する。
先生先輩(本名:
世界を完全に無に帰されたのなら、有へと反転させればいい。俺自身の力だけならビッグバンの真似事はできても、仲間たちの住める惑星が出来るレベルまで持っていくことは不可能だった。だが、今はその仲間たちの力が俺の中にある。
ならば、空間と時間、どっちも同時に動かしてやることが可能だ。ざっと140億年も動かせば、地球レベルの文明を持った星も出てくるだろうし、なくてもアイツらなら勝手に作るだろう。なら、俺は安心してコイツをぶっ放せる。
「銀河、ビッグバン」
俺の必殺技である銀河シリーズ最終奥義、体から放出される超エネルギーの奔流が、世界を、宇宙を形作り、同時に仲間たちを時間の濁流から守るフィールドを形成する。ついでに、先生先輩を俺のエネルギー波で跡形もなく消し飛ばす。
完璧だ。完璧すぎる采配。唯一欠点があるとすれば
……俺、一人きりになるんだよなぁ……
いや、やる直前までは覚悟してた、そりゃもう決死の覚悟だった。愛するもののため、親愛なる友人たちのためなら、俺はどうなっても構わないという気持ちでいた。
でもさ、いざ何もない空間に、俺一人で投げ出されるとなるとだ、それはもう薄ら寒い気持ちになって仕方がないのだよ。わかるかい?だって、140億年だよ?5億年ボタンの大体3倍よ?さっきの超絶エネルギーの残りがあるから、俺死ねないよ?
まぁ?超絶スペックなスーパーパワーを持つ俺だし?孤独とか余裕だから?とか粋がってみるも、岩以外なーんもない空間で俺一人が強がってもなんの意味もない。
「どうすっかなあ……」
俺、
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