第14話 茶屋

私は抹茶が好きだ

この上なく好きだ

だから私は定期的にここへ足を運ぶ

季節は問わない

いつでも美味しいのだから

季節はさして関係ない

私は本を好むゆえによく本屋に足を運ぶ

ここはその本屋の真下にあったのだ

モダンなレンガのトンネルに立ち並ぶいくつかの店を越え

ビックロの方へ出たならばその一端にこれはある

茶屋に足を運ぶのは日本人らしいのではないかとふと思うのである

雑多な街で迷路のような人の流れを離れ少しゆったりとした時間を求める

店でものを頼み

足を休め

人の流れを眺めることは

時間の流れの速さと正確さを知るに丁度いいものである

もうしばらくしたらまた行こうと思う

街と人との喧噪を眺めに

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