新宿放浪記
@Okaso
第1話 私の見るこの街
この街に来て思ったのは
人が多すぎることと
見える限りの全てのものが
乱雑さの中に繊細さを兼ね揃えてるということだ
いつ来ても人が閑散としてることはない
常に一定数の人がひしめいていて
気分によっては気味が悪い
なんともおもしろい街だ
1人の男は駅の近くでうたた寝を
若い男達は駅の前でギター片手に歌歌い
若い女は1人ならその背中には憂いを
集団ならば甲高い高笑いをしながら
街を酒気纏わせて高らかに
人は様々だ
夢抱えるものも居れば
夢破れたものもいる
おもしろく時に残酷だ
騙すものもいる
騙されるものもいる
何でも買える
何でも揃う
こんなにも欲をそそられる街は
多くはない
人種もそれぞれいる
朝は足早に
昼はおもむろに
夜は自信げに
人が行き交う
魔が差したなら
罪作りな街になる
いくつもの顔を持っている
ただいくつもの顔は持っているが
内面はとても素直で正直だ
この街はその時々で表情を変えるが
中身は正直者だ
理屈に抗わず
また寛容だ
あるがままを受け入れる
この街はおもしろい
全てが行き交うものの
手の中に委ねられている自由
いかに使うかも
ここにいる我々次第
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます