・《停学通知は衝撃ですか!?》- 1.5 -
「
「ちょっ…アツシ!声が大きいのじゃ!」
「す…すまん。でもさすがに驚くだろそんなん。」
「……ワタシもさすがに驚いた。まさか婚約者がいたとはな…。」
「私もびっくりだわ…。あんなに女の子に手を出してるのに…。」
「ふむう。ワシは最近、アツシに頼まれていたものを作っていて忙しかったからのう…。詳しいことはよくわからんが、そのバンノという男がやばいということは聞いておる。」
「……相手は『
「ちょッ!財団!?私のバイト先のことは――――――」
「ヒメノ…。頑張ってワシがいかない日にシフト入れたりしてたみたいじゃが、バレてるぞ。」
「すまん相川…。俺ももう知ってる…。」
「う…嘘でしょおおおおおお!?」
「……それはさておき、問題は『御剣 咲夜』だ。彼女は親に内緒で、『モフィ☆』でアルバイトをしている。」
「凄く恥ずかしいのに、当たり前のように流されたわ…。」
「おいおい、また『モフィ☆』かよ。『
「……それは分からない。しかし今言えることは、これがチャンスということだ。」
「と…いうと何なのじゃ?」
「なるほど。確かにこれは使えるかもしれねえな…。」
「全然分からんのじゃ。」
「教授。御剣グループってのは、日本だけじゃなく世界にも多く進出しているホテル会社だ。日本だと新宿や渋谷といった都会をはじめ、ニューヨークやパリなど海外にもチェーンを展開している。誰もが一度は利用したことがあるといわれるほど、各地にあるホテルだな。」
「……その社長令嬢との結婚。言ってしまえば、取引先との政略結婚だ。」
「そこまでは分かったが…なぜそれがチャンスなのじゃ?」
「伴野の親の会社である『伴野グループ』は、日本単位ではそこそこ有名な大手の建設会社だ。そんな会社の一人息子が、世界的に有名なホテルグループの令嬢と結婚なんざ、目的があるに違いない。」
「……経営の拡大を目的にした結婚。ならばその結婚を、『伴野』本人の愚行がバレて白紙にしてしまったら、御剣グループはどうするか。」
「まさかお主ら…。会社自体をどうにかするつもりか!?」
「そんな大それたことはしないさ。しかもこれはあくまでも俺らの予想だ。本人に直接聞かないとな。でも、こっちだって
「……それなら今日、私と教授で『モフィ☆』に行こう。丁度『会いたい奴』もいるだろうし。」
「む?そういえば『会いたい奴』で思い出したのじゃが、ノゾムはなぜ停学になったのじゃ?朝聞いてびっくりしたのじゃ。」
「私も驚いたわ…。昨日、あの後何があったのか結局聞けなかったし…。」
「まあ色々あってな。詳しくは本人から聞いてくれ。あと相川には気の毒だが、当分アイツには学校では会えないと思ったほうがいいぞ。なにせ無期限の停学だからな…。」
「な…なんで私が気の毒なのよ!!!私は別に…
「……さっきから、ケータイをソワソワ見てるのをワタシは知っている…。」
「授業中、ノゾムの机をチラチラ見ていたのを、ワシは知っている…。」
「そ…それは違うから!柊木とは全然関係ないから!というかアンタら、早くご飯食べなさいよ!昼休み終わっちゃうわよ!もう!」
「「「わかりやすいなあ(のじゃ)…。」」」
「ニヤついた顔で私を見るなああああ!!」
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