第112話 罪

 そう赤い月なんて関係ないし都市伝説でも何でもない。


 これは、あたしたちが犯したあやまちに、《ネオ・

ジャスティス》が制裁を加えているだけ……


 言い逃れの出来ない罪を……

 罰せられる死刑囚なのだから……



 あたしは、泣きながらアスカへ懺悔ざんげした。

「あたしたちが……

 小学校の時、衝撃的な出来事が起こったンです」


「衝撃的……」アスカは綺麗に揃えた眉をひそめた。


「そう、忘れたくっても……

 忘れられない出来事」


「何なの……? その出来事って」

 ここまで来ても、あたしは迷った。

 この事を言おうか。


 それとも……

 このまま心に仕舞っておこうか。



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