第49話 美人の美香

「ほら、」美人の美香が苦笑した。

「困ってンじゃない。カレ、手が早いから、気をつけなよ」

 あたしの顔を見ずにスマホを操作しながら毒づいた。


「あのねぇ。美香さん……

 根も葉もない事、言わないでよ」


「あら、つい、この前も二股疑惑があったじゃない」


「そりゃぁ、どっかのシュンだろ。

 オレじゃないってェ……

 こう見えても、ホストじゃないからね」

 あたしの肩に馴れ馴れしく手を添えた。


「はぁ……」

 やっぱ苦手だ。

 こういうチャラい男性は……

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