第24話  凶行

「キャ~ー」アカネが声を限りに叫んだ。

 だが、カーステから流れる強烈なラップ音楽に掻き消されていった。


 偽警官は何度も殴打し血が辺りに飛び散った。


「キャ~ーー、助けて~ーーー」

 アカネは、反対のドアを開け逃げようとした。


 公平は車から半分、ダラリとぶる下がった状態でピクリともしない。


 アカネは、悲鳴を上げながらワケも解らず転がるように車を飛び出した。


 死んだように、グッタリした公平をそのままにしてニセ警官は、ゆっくりと追い掛けていった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る