第12話 グロースターの仕立て屋

グロースターの仕立て屋

ビアトリクス・ポター


ポターの絵は本当にきれいで、描かれている動物は生き生きしている。擬人化されているが、気にならないと私は思う。ポターといえば、ピーターラビットは大人気だ。私はこねこのトムやモペットちゃんなどのネコちゃんも好きだ。


グロスターの仕立て屋さんのお話。紳士の立派な洋服を作るが、自身の服は擦り切れ、大変貧しかった。

ちょうど、クリスマスの時期。市長のご婚礼のための服を作る準備をして、戸締りをして家路につく。

家族はねこのシンプソンだけ。シンプソンに食べ物のお使いと、紅色の穴糸を買ってくるよう頼む。

食器のガタガタ音に気付き、カップを持ち上げるとネズミがでてきた。ほかのカップからも。それはシンプソンのものだったが、みな逃してしまった。

シンプソンは、買い物から帰り、ネズミを逃がされてしまったことに怒り、買ってきた穴糸をかくしてしまう。疲れきった仕立て屋さんは寝込んでしまう。

クリスマスの朝、病が治った仕立て屋さんは、シンプソンが返してくれた紅色の糸を持って店に行く。するとなんと市長の服は仕上がっていた。

ただひとつ、ボタンホールができておらず、残っていた。糸が足りないとメモがついていて。

見事な服の仕上がりは、助けててもらったねずみ達の仕事だった。その後、その服の見事さが評判となり、とくにボタンホールは、まるでねずみが差したように細かく、見えたらしい。そして仕立て屋さんは豊かになった。

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