神殿暮らしでひきこもりの真っ白な少女と
きいかける
1頁目 絶景
あなたはひどく、疲れきっていました。
日々の苦しみと悲しみで、瞳は乾ききって、背は曲がって、
いくら眠っても消えることの無い頭痛が、鉛のように鈍く頭蓋の内側にこびりついています。
そういえば、あなたは今、崖の上に立っているのでしたね。
とっても高い、崖の上。
春の日差しがぽかぽか温かく、見上げればただ、気持ちの良い青空。
くっきりと見える地平線、それより更に視線を落とすと、見渡す限り山々が広がり、
そのまま足元を見下ろせば、目もくらむ程遠くに見える緑色の塊
――森が、吸い込むようにあなたを待ち構えてくれています。
風がひと際大きく吹き、あなたの背中を涼しげに押しました。
さあ、
―― もう一歩踏み出して、すべてを終わりにしますか?
―ああ、もう終わりにしよう。
【https://kakuyomu.jp/works/1177354054884457502/episodes/1177354054884457514】
―いや、まだ生きる。
【】
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