第56話 国語と社会も

【漢文?】

台湾に旅行にいっていた方が、会社にもお土産にお菓子を持ってきてくれました。

加藤さんが、パッケージを読もうとしています。


菊永さん「加藤さん、読めるんですか?」

加藤さん「いえ。でも、台湾のはなんとなく分かりますよね」


菊永さん「漢字がわりとそのままですからね」

加藤さん「漢字の意味を、英語の語順で読めば、そこそこ」


菊永さん「そこは一応、漢文も国語でやったからじゃないんですか?」

加藤さん「それで、英語の語順でいけそうって知っているのがあるんですけど」



【略】

加藤さん「でも、中国語は漢字が略されていて、これは何の字だろう、から始まるんですよね」

菊永さん「どうやってそんな字になるの、って略し方とかもありますよね」


加藤さん「日本も略してるんですけどね」

菊永さん「それで、逆に略してない台湾のが分からなくなったり?」


加藤さん「どちらかと言うと、そこじゃなくて……」


加藤さん「略して平仮名と片仮名にしちゃった日本人が、何を言ってるんだって」



【現代社会?】

藤沢さん「加藤さんは、結婚は考えてないんですか?」

加藤さん「とりあえず、夫婦別姓が選択できるようになったら考えます」


菊永さん「一時期、なるんじゃないかって時もありましたけど、まだですね」

藤沢さん「会社では、旧姓のまま使われている方も、いらっしゃいますけどね」


加藤さん「戸籍にあわせて仕事でも変えても、昔からの上司がいつまでも旧姓で呼んだり、旧姓由来のニックネームだったり」


加藤さん「旧姓を使えば、戸籍名が出てきた時にこれ誰ってなったり、どちらにしろややこしいんですよ」



【日本史?】

菊永さん「昔は、夫婦別姓だったんですけどね。よく例に出されるのは、北条政子ですけど」


加藤さん「昔に遡られると、幼名とか、そうでなくても途中で名前が変わったり、うじかばねが別物だったり、ややこしいんですけど」

藤沢さん「そういう意味では、今の名字と名前だけはすっきりしていますよね」


菊永さん「戦国時代物で、“木下”って出てきても、知らないと誰のことか分からないですよね」

加藤さん「中学までの日本史では、そこまでやらないですし」


藤沢さん「そういう意味では、歴史小説読むにも、学校で習う以上の知識が必要なんですね」

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