第2話 それは突然に

【面談】

1ヶ月毎、3ヶ月毎など差がありますが、派遣元の担当者と面談があります。


派遣社員との面談のほか、ついでに派遣先との面談もおこなっているようです。

どちらがついでかは、まあ置いておきまして。


派遣社員との面談では、「仕事は順調ですか?」「困っていることはありませんか?」という話をします。


まあ、一番は「更新どうしますか?」なのですが。



【それは突然に】

加藤さんの派遣元担当者は山田やまださん、まだ若い男性です。


面談は、3ヶ月に一度、更新の確認の時くらいです。


今日もいつも通りに話をしまして、いつも通り更新を、


山田さん「更新なのですが、先方から次の3ヶ月は出来るけれど、その次はできないとのことで……」

加藤さん、無職のピンチです。



【山田さんのフォロー】

山田さん「あの、加藤さんが悪いというわけではなくて、ですね」

やはり、更新できないという話はしにくそうです。


山田さん「加藤さんには、いつもしっかり働いていただいていると、先方も仰ってますし」


山田さん「ただ、上から予算削減令が出ていまして、残念ながら」


加藤さん「次の仕事は探していただけるんですよね?」

山田さん「はい。それはもちろん」



【どうする?】

山田さん「それで、更新せず次を探しますか? 働きながら探しますか?」


加藤さん「仕事を探す方に注力しても、1ヶ月見つからなければ有給はリセットされますよね」


山田さん「そう、ですね」

派遣会社によってまちまちですが、1ヶ月から2ヶ月、間が開くと有給休暇がリセットされます。


加藤さん「とりあえず、更新で」

(更新しないと、収入もなくなるし)と思う加藤さん

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