第85話

「よく言うよ! 自分で」

 舞美からコーヒーを受け取った。


「何よ! じゃ、ブチャイクだって言うの?」

「まさか、皆、可愛い~……よ」

 段々、声が小さくなっていった。


「可哀想だよ。ノア君、困ってンじゃない」

 樹理が助け船を出してくれた。


「ホラ、ジャンジャン飲んでよ」

 盛んに舞美がコーヒーを勧めた。


「あのねぇ、キャバクラじゃねぇンだから。そんな何杯も飲めるかよ」

 それでも一気に飲んだ。何だか、味が変だ。


 メイも樹理も複雑な表情を浮かべた。

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