第57話

「何なんです。我々を呼び出して!」

 祖父が睨んだ。


「まず、金沢君に挨拶していいですか」

「え……? ええ、どうぞ」

 祖母が軽く頭を下げた。


 オレとリオ、冨田刑事は墓前に座り手を合わせた。


 見つめる祖父たちも神妙な面持ちだ。


 ゆっくりとオレは立ち上がり舞美たちを見回した。


「何よ。私たちまで呼んで……

 ただのお墓参りじゃないんでしょ」

 一歩前に立ち舞美が僕を睨んだ。


「まぁね。実は…… 舞美たちに訊きたい事があってね……」

 オレにとって辛い時間が始まった。

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