第18話

「ノアくんも……、かなりイジメられたって聴いたけど」

 イケメン刑事の冨田がタブレットを見ながらオレに言った。


「え、う~ン……」

 うっかり迂闊うかつな事は言えない。


 オレにも充分、阿久堂を殺す動機があるからだ。


《せやで~、毎日、ヤキソバや~!》


「えェ…、焼きそば……?」

 冨田刑事が聞き返した。


「泣きべそだろ。たぶん……

 って、ほっとけよ」

 自分で自分の首を絞めかねない。


「あ~ら、毎日、イジメられて泣きべそかいてたの?」

 リオが笑って訊いてきた。


「べ、別に……」

 オレとしても出来れば隠しておきたい。



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