第12話

「ちょっと聴いただけでも被害者の阿久堂君は、かなり酷いイジメをしていたようね」


「いや、ちょっと待って下さい」

 一斉に校長らが口を挟んだ。


「それはイジメではありませんよ。当校ではイジメなど決して有りませんから」

 学年主任の門田も必死に取り繕った。


 教師としては何とか、この場を穏便に済ませたいようだが今回は無理だろう。


「フフ……」オレは鼻で笑った。


「何が、可笑しいの」リオが訊いてきた。

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