第5話

 だが、俺もおちおちしていられない。



 下手をすれば、オレが犯人にされかねない状況だ。


 何しろ遺体の第一発見者は重要な容疑者にリストアップされる。


 サスペンスドラマでも第一発見者が容疑者扱いされ、警察に尋問を受けるシーンを何度か見たことがあった。



 こうして、ぼんやり立ち尽くしているワケにもいかない。



 素人探偵なりに犯行現場の検証をしておこう。



 犯行現場と思われる校庭の地面には大量の出血の痕が見られた。




 おそらく犯人は、ここで阿久堂を刺したのだ。




 さらに血溜ちだまりには大きな足跡が残っていた。27、8センチは有りそうだ。



 何しろ、吊るされた阿久堂は180センチ、80キロと大柄だ。



 言うまでもないが4階まで引き上げるにしても屋上から降ろすにしても、相当な腕力が必要になってくる。



 女子の細腕では、どう頑張ってもムリだろう。


 もちろん俺にも無理だ。



 俺は男子としては割りと小柄だし腕力には、まったく自信がない。





 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆




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