彼女は引きこもりになったらしい
ヨウゲツ ゾンビ
悪魔 Ⅰ
父も母も妹も、既に物言わぬ肉塊へと成った。
もう私の身体はいうことを聞いてくれません。
私もそのうち肉塊に成るのでしょう。
……どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。
ああ、いえ、原因自体は知っています。
かつて祖父が『悪魔』と交わした、魔法の才能を与える契約。
その対価が
なので、先ほどの言葉は意味のないつぶやきです。
私が死ぬまでの、時間潰しです。
どうして、こんなことになってしまったのでしょうか。
私は、自分で言うのも何ですが、優秀な人間だったと思います。
学校の魔法実技ではトップ。
筆記試験に関しても平均点以上。
人と会話することは苦手でしたが、会話とか友人とかは魔法学校には必要ないと思っていました。
クラスで馬鹿騒ぎしている生徒は、そんなことしてるから馬鹿なのよ、と内心見下していました。
私は、私自身が、物語の主人公だと思っていたのです。
『悪魔』が現れるまでは。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます