「エクスマキナ」×「イノセンス」
今日は「ヒトの器」についての2本である。
ヒトガタ×アンドロイド。
わかりやすく言うとそんな2本になる。
「エクスマキナ」×「イノセンス」というSF映画で組んでみた。
「エクスマキナ」はアレックス・ガーランド監督による、日本では2016年に公開されたイギリス映画だ。
IT企業で働くケイレブが社長ネイサンの別荘に招かれ、そこでエヴァというガイノイドと対面する。
エヴァの存在を通し、人工知能の発達について問い掛けてくる。
ある意味ホラーやサイコスリラーの要素が強いSFである。
「イノセンス」は押井守監督による2004年公開のアニメ映画。
有名なSFアニメ攻殻機動隊 ghost in the shellの続編であり、哲学色の強いアニメシリーズだ。
量産された少女型ガイノイド、ハダリの暴走による惨殺事件を公安9課が追い掛ける。
人間の肉体の一部、または脳以外の全てが機械化される事が当たり前に受け入れられている近未来。
人間とヒトガタについての一見複雑な話に見えるが、圧巻のアニメーション技術、アクションだけでも見応えがある。
どちらの作品も女性型アンドロイド=ガイノイドが話の軸にあり、人間との外見という器だけではない、内面(知能や記憶、感情等)の差違についての問い掛け、共存や暴走がストーリーを作っている。
自我とは。
アンドロイドを通して揺さぶりを掛けてくる2本立てだ。
未来に於いて全てのロボットが必ずしもドラえもんのように友好的な存在とは限らない。
ロボットを描いたSFは数多ある。
同じロボットを題材にした映画でも、先日取り上げたエンターテイメント性の高い「WALL.E」×「チャッピー」とは全く趣が異なる今回の名画座だ。
ひたすらシリアスな「エクスマキナ」×「イノセンス」の哲学にぶちのめされたい。
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