第188話 さがしもの


 今日は何週間ぶりかに、丸一日フリースケジュールである。

 今日が期限の電車の回数券を使うために空けてもらったというか、ちょうどたまたま空いていたのか。

 そして掛ける支度をしたら、母に「切符(回数券)あるか?」と言われ確認すると入っていない。

 いつものポーチの中に入れてあるカードケースに入っているはずの回数券がない。というかそのカードケースごとない。

 どこにいったのかわからない。

(自分で紛失したのを「どっかいった」と、ものが自分で去ったように言うのは関西弁では普通である。関西でもどこまで地方差があるかは知らない)


 探した。鞄のの中も机の中も探したけれど見つからなくて。やはりそういうときは踊るべきなんだろう。

 ほらまた若い人がわかりにくいネタ使う。人生幸朗じんせいこうろう生恵幸子いくえさちこの漫才のネタやないか。人生幸朗さん亡くなったの1982年やで。前回名前だけ出た『大戦隊ゴーグルファイブ』の頃や。若い人でも名前だけは知ってそうなので言うと『超時空要塞マクロス』もやってた頃か。同じ時期やったんか。マクロスのほうがあとやと思ってた。


 本題に戻ろう。

 というかぶっちゃけ「今日は回数券探すだけでだいたい終わった。しかも見つからなかった」という結論なので、もう枝葉末節脱線脱腸しかないと思ってもらって間違いない。


 ついでに部屋の掃除にもなったからまあいいかと思ってあきらめた。あんまり出掛ける時間が遅いと買い物する予定の店も閉まる。

 小さい切符一枚だとなくすと思ってカードケースに入れておいたのにカードケースごとなくす。これはしょうがない。

金庫にしまっておいたら金庫ごとなくなってたようなものだ(喩えが間違ってる)


 もうほぼ完全にあきらめたら突然カスタードクリームが食べたくなった。

 カスタードクリームをたっぷり使った菓子が「薄皮クリームパン」しか思いつかない貧乏舌。


 買いに行こうとすると、母に「ついでに牛乳と綿棒買ってきて」と言われたために、綿棒は百均で買おうと、何年ぶりかに最寄りの百均へ行ったが、そこは客があまりにも来ないために冷房を切っていた。百均の店内には誰もいない。支払いは下のフロアの食堂で食券と同じタイプの券を買って支払うシステムである。

 ほんとーに誰もいない。それどころか、品物が昔来たときとほぼ変化がない。前に来たときはあまりに品揃えが悪いので、まあ来るとしたら「百均なら絶対売ってるもの」を買うときくらいだろうと思っていた。

 そして綿棒は売ってなかった。たぶんもう二度と行かない。というかあれはもう商売替えしたほうがいい。


 そんなわけでちゃんとした大手の百均に行って綿棒を買った。それからスーパーに寄って残りのものを買った。残りといっても買いたかったのは「薄皮クリームパン」だけである。母に買い物を頼まれなければ、2軒百均に寄る必要もなかったわけだ。


 私は徒労感があると疲れが出る。

 家に帰って昼寝した。


 夢の中へ夢の中へ行ってみたいと思いませんか?


のほうはその通りになったのである。こんなことなら踊っておいても良かった。


 これってJASRACにお金払う必要あんの? まあ読者少ない今は請求されへんけどね。


 寝てたので未だに「薄皮クリームパン」は食べていない。

 JASRACにお金払わにゃいかん立場になるなら、ヤマザキから薄皮ミニパンシリーズ送ってもらえる立場になりたいよな。ヤマザキさん、うちの母は「薄皮つぶぱん」が好物です。春のパン祭りには毎年参加しています。白い皿もって町内のパン祭り会で踊っています。

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