第33話 デザイン学のコンセプト

デザイン制作のポイントは、ユーザーの視点と設計

1)アフォーダンス(affordance)とは 「環境と動物の視覚の関係を生体学的に定義したもの」=「環境が動物に提供する価値」 1960年代にジェームス・ギブソンが、提言した造語(affordance=afford :~ができる。 ~を与える。) イス=人間が腰掛ける。

地面から、30-50cm/水平/50cm以上の幅、60kg程度の加重に耐える物体。 条件にかなう情報(価値)を環境から、探し得て腰掛ける行動する。

アフォーダンスを提供するサイン(記号) サイン(記号)は、知覚を支える「意味作用」「表象」であり、コミュニケーション要素。


2)人間工学から、身体工学へ ヒトと形とモノの形


2-1)ヒトと形とモノの形=身体工学

 人間工学→現在の先端領域は「身体工学」


2-2)分析 ヒトを中心に4つの領域で分析する。

 ヒト→健常者→→人間工学

 ヒト→障害者→死体分析→解剖学

 ヒト→類人猿→→シミュレーション

 ヒト→ダミー→ロボット→力学


2-3)生物学的ヒトとは

 生物学的ヒト→人間の標準化→製品の規格化→高品質→身体感性適合

  ↓

 社会的個人→人間の差別化→身体感性適合


2-4)モノの価値

(1)物質的価値:存在そのものの意義

(2)情報的価値:ブランド/ファッション

(3)関係的価値:自分にとっての意味と価値(例)フィギア

(註)関係的価値の重要性:欲求と価値変化


2-5)ヒトに近いものは変えにくい。

(製品デザイン) ホッチキス:変化が少ない

コピー機:初期型は何をするものか?

内界→行為→外界→刺激→内界

内界のフィルター(個人差):これらが、身体工学である。


2-6)関係価値のポイント

・物を変える。

・自分を変える

・使い方を変える

・やりかたを変える=文化であるが、=それをしなければダメなのか?

「事実を知ることで、より、シンプルにできる」


2-7)エンジニアの役割

見えて入るが、誰も見ていないものを、「見えるようにする」

人(漢字での)の形から、モノの形へ

これが、製品デザインの発想の原点である。


観察が「ものづくりの原点」

生態計測/シミュレーション/死体計測(生きていた状態を想像する)


(項目2-参考)ヒトの形とモノの形 : 製品デザインの発想(山崎 信寿-慶應義塾大学理工学部名誉教授)


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る