青少年殺人クラブ

壱闇 噤

殺人鬼たちの夜

第壱人『殺さざるは遭わずが吉』

「ぶッあはッあははははははははははははははッ!」


屋敷内に盛大に響き渡る狂ったような笑い声。

笑い声を発している少年は酷く楽しそうに、目の前の青年を指さしてひーひー言いながら笑い続ける。


「あはは、ははッあははははははははははははははッ! あーおっかしい! 久々に笑いすぎて腹痛い! あははははははははははははははッ!」

「……笑い過ぎです…。」

「だって殺人衝動に塗れた、殺人鬼なのに! ッて! あッはははははははははははは、あはッはははッ!」

「うるせぇ……。」


黒一色に染め上げられた青年と。

対照的に白い衣服が所々で濡れた少年と。

二人の存在がその場を制圧していた。そう

床一面に広がる赤い海。その海に浮かぶ肉塊。その肉塊は今しがた少年が殺した人間だった。










此処ここは『青少年殺人クラブ』。

好きな時に好きなだけ好きなように。それが信条。

此処の住民にはは存在しない。

居るのは──…



殺人鬼、ただその一括りの存在のみ。











爆笑していた少年は血濡れた手を伸ばして目の前の青年に笑顔で言う。


「ようこそ、『青少年殺人クラブ』へ。愉しみにしてるよ?」

「……出来ればお断りしたい誘いですね…。」


青年はボヤきつつ少年の手を取った…──。

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