プロローグは刺激的に

ayane/ビーズログ文庫

プロローグ



 男は指を絡め、女の耳元で囁く。

 決してくちづけはしない。

 唇を重ねずとも、女の身も心も支配している。


「俺が欲しいか」


 喉の渇きを潤すように、女が唇を寄せる。


「一夜限りの恋人でいい……。お願い……抱いて」


 露になる白い肌……

 男はその肌に吸い寄せられるようにくちづける。

 名も知らぬ女と、かりそめの恋……


 プロローグは刺激的に。

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