第6話 6店舗目

とうとう 6店舗目です。

また長文なんだ・・すまない・・


悪いとこがほぼなかったこの店舗。

ただ 働いてきた6店舗の中では一番働き甲斐があった店舗です。

このお店はオープンしたばかりというのもあって

マニュアル通りな店舗でした。

シフト前に朝礼、発声練習、伝達ノートの確認、その日の目標を決める。

仕事はちゃんとそのシフト毎の行程管理表があり

それに沿って仕事をしていく。理想的な仕事の流れです。

開店して数年続くとこれが無くなってしまう店舗が多いみたいです。

(行程管理表が最初からあるのはこの店舗が初めてでした)

行程管理表があるとないとでは仕事能率にかなり差が出ます。

何をやってないかどうか一目見るだけで確認できるわけですし

次のシフトへの伝達事項もメモできます。

特に新人さんに教える時などにこれがあると、教えやすくなります。

地獄だった4店舗目さんに見習ってほしいですねぇ・・


まぁそれはさておき ここははっきりいうとほぼ満点です。

従業員も問題なし、仕事は充実感がある、ノルマもなし。

本当の理想郷はここにあったのだ・・・

オーナーからはもう1週間目くらいでシフトリーダーを任され

「君は完全に自分を殺してる。自分が出てない。どうすればそこまでなれるかわからない。接客は完璧だ」とまで言われ褒められてました。

接客で自分が考えてる事なのですが嫌なお客さんや不当なクレームを受けたときは

「相手を殺したいとか憎みたい思ったのなら、自分の心を殺せ。」

これで大体は乗り切れます。多分。


他の従業員も優しい人ばかりで、とてもよかったです。

自分以外夕方シフトが大学生ってのはちょっと驚きましたが

皆、優しく、そしてしっかりとした考えを持った人ばかりでした。

何かいいアイデアがあれば積極的に出してくれるし

雨の日なんか「車で送りましょうか?」と言う子もいたほどです。

そして、あれこれ言うまでもなく行程管理表を確認し、積極的に仕事をして

お互い声を掛け合いカバーしてくれる・・・そんな理想的な職場でした。


自分も優しいと、よく言われましたが自分はただ他人に甘いだけです。

過去の事もあり、なるべく揉め事にならないようにしているに過ぎないです。

本当の優しさは「相手の事を想い、優しく接し時には厳しく接する」

だと思います。


まぁ・・それでも 自分から自爆してしまった事があって・・

面接時に「何かあったら何でも言ってくれ」と言われ、もう本当に何でも言ってしまい辞める時にそれについて色々言われたことがありました。

「仕事に関しては完璧だが、仕事終わった後が酷すぎて評価が下がってる

だからシフトリーダーの仕事は何も任せてない」

「自分は仕事が終わった後でも自分は従業員の自覚をもって行動している」

と言われた時は「仕事終わった後まで仕事モードじゃ心が持たない」と思いました。

でもそれは、八つ当たりではなく、こちらを想っての事だったので

嬉しくて泣いてしまいました。最後はオーナーから激励を受けお店を去りました。

(給与明細も家が遠いからという理由で茶封筒で送ってくれたりと有難い限りです)


でもあえて言うのであればオーナーだから許される事ってのは(?)と思いました。

制服を着て、売り場に出れば、オーナーだろうと新人だろうと同じ従業員です。

だからそこの境界線をもっとはっきりさせた方がいいんじゃないかな。

と思いました。

(オーナーがシフトの時はオーナーだけがタバコ休憩をしていい、など)


辞めた理由もオーナーさんには「職場での人間関係が」という事にしましたが

実際は「前の店舗の夕方シフトのとある恩人から戻ってきて欲しい」と言われたからです。なので凄く迷いましたが、5店舗目にリターンする事にしました。

ここは半年程で辞めてしまいましたが、他の店舗で1年、2年働くなら

この店舗で1年働いた方がしっかりとしたコンビニの仕事が身に付くと思います。

それほどに濃密な時間を体感する事ができました。

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