第18話 目つき眼差し
死んだ目をしている
目が濁ってる
そう言われてたひとが
死を望む目をやめるっていうのは
必ずあることではない
死を免れたものは
良く言えば運がよかった
悪く言えば最初から本当の死を望んでなかった
だから抜け出せた
だから明るい健全な場所に戻れた
じゃあ私は?
いつまでもいつ死ぬか
今日死ぬか
明日にするか
そう言ったまま何もできない私は?
ただ死ぬことを夢見る私は?
夢見ている死ですらも忘れてほかのことに逃げている私は?
安楽死希望ともう何年何十年と願ってる私は?
その私がもし澄んだ目をしてたらもうそれは
笑うしかないな、
大笑いするしかね
ただもう私の目には
みんなが見ていない世界が映っていることでしょうね
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