第14話 私のからだの中を暴いてみたいという




欲求にかられたあなたは


言葉通り私のからだの中を手探りで


暴こうとするのだけれどそれはどう考えても


ねえあなた


優しすぎるよ


優しすぎる


初めてのことではないだろうかとか


そんなふうに余計なことまで考えたりしてるんでしょう


ねえあなた


指が優しいんだよ


くちづけも優しい


どれもこれもが優しすぎて


私堕ちてく




ねえもう一度


もう一度抱いてよ昔みたいに


昔とは違うやり方で


あたし昔とは違うから


だから昔みたいなやり方じゃ満足しないから


もっとして


ちゃんとして


ひどくして


数えきれないくらいのキスを頂戴


こんなあたしはイヤ?


可笑しいねあの頃は口づけるだけでもヘンにドキドキしてたのに


でも胸の熱さは昔と変わらないから


むしろ余計に熱くて苦しいくらいだから


だからキスを頂戴ね


じれったいくらいのをひとつ


甘苦しいのをひとつ


蜜を舐めてるようなのをひとつ


それから・・・

それから・・・

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