島物語

ゆっち

謎の文章

 ~現代~

「あれ?ここは……何処だ?」

 彼女とデートで海に行き自慢のヨットを漕ぐ男、池田颯汰いけだそうたは呟いた。その言葉を聞いた彼女、堺愛奈さかいあいな

「えぇ~。あたしら迷子~?早く来た道戻りなさいよ~。」

 と疲れた顔で言った。

「いや……そう言われても、海だし目印も無いしさ……。」

「じゃあ救助を待てっていう訳!?信じられない!」

 愛奈は声のトーンを上げて言った。

「あああ……あ!あの島!あの島の人に助けてもらおう!」

 颯汰は島を指さして言った。

「ふ~ん。いいんじゃな~い?」

 愛奈の機嫌も直った。

 しばらくして、島に着いた。近くに人はいないようだけれど、建物を見つけた。ノックしても返事がなく、鍵が開いていたから、2人は建物の中に入ってみた。

「よくミステリー小説とかでこんなのあるよね……。」

「誰もいないようだ……。ここを出ようか。」

 2人は戻ろうとした。

「うわっ!」

 颯汰が落ちていた紙で足を滑らせて転んだ。紙は宙に舞い上がり、ヒラヒラと落ちていく。その紙には「歴史」と書いてあった。最近書かれたようで、最近の日付が書いてあった。

「日本の歴史か?」

「ううん。違うっぽい。どこの歴史だろう。」

 珍しく愛奈が真剣な顔つきをしている。

 その紙はとても長く昔の人が手紙を書く時の紙のようだ。そしてこのようなことが書いてあった……。

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