　ここは上級者向けの内容となります。

　野生の地球人を飼う。

　一部のマニアにとっては堪らない楽しみです。

　野生に生息する中から好みの個体を見つけ出し、自分の傍に置く。現在、こうしたコレクターは増えつつあります。

　天然ものの地球人は飼うのが難しく、特に飼い始めはかなり難易度が高いです。

　まず、宇宙船が地球衛星軌道上に到着したら、超長距離望遠レンズ拡大カメラで好みの個体を見つけましょう。

　建造物が密集する地域に地球人はたくさんいます。建物の中、路地……あらゆる場所を探しましょう。

　お気に入りの子を見つけたら、カメラの自動追尾機能を使ってマークします。これで居場所を見失うことはありません。

　欲しい個体が決まったら、宇宙船をそこに接近させます。トラクタービームを目標にロックオンして、一気に吸い上げるのです。

　捕獲した個体は空気を入れた容器にすぐ閉じ込めます。吸い上げた先に小型の転送装置をセットしておくのもいいでしょう。

　このとき、長居すると地表の地球人が威嚇として飛行物体を発進させることがあります。

　しかし、問題ありません。

　地球人の頭脳レベルと科学知識では、我々の宇宙船に傷ひとつつけることはできないのですから。

　もし彼らの威嚇が鬱陶しいようなら、電磁パルスとバリアで攻撃を止めさせることができます。

　また、全ての宇宙船に搭載されている対スペースガンマモスキート自動迎撃型粒子砲システムを応用するのもいいでしょう。

　集中して地球人をコレクションしたいときに便利ですね。

　それでは、捕まえた地球人を観察してみましょう。

　彼らは突然の環境変化に驚いて、暴れたり落ち込んだりしてるはずです。

　沈静化させるために、一度、地球人用催眠ガスを使うといいかもしれません。

　眠らせている間に、飼育用容器へと移しましょう。

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