遺伝子配合個体

 それではここで、ペットショップで販売されている遺伝子配合個体について説明しておきましょう。


 第3惑星で地球人を発見した頃のことです。彼らの構造を解析したところ、地球人は遺伝子にDNAを使って体の構築を行っていることが判明しました。


 その遺伝子を私たちが人工的に組み換えたことで、飼育に適した個体を作り出したのです。

 長寿で病気になりにくく、飼料の消化にも優れています。


 本書が地球人を飼う初心者に遺伝子配合個体を薦めているのは、丈夫でなかなか死なないため飼いやすいからです。


 一方、原産地の野生個体は捕獲されると、我々に対して攻撃的な拒絶反応を見せます。過度なストレスによって自ら命を絶つこともあります。

 地球人は周囲の環境が大きく変化することを嫌うようですね。


 野生の地球人をそのまま飼育するのは上級者向きなので、慣れないうちは配合個体で我慢してください。


 また、飼育する容器を変更するときも、あまりに元の環境と違いが大きすぎると彼らが困惑してしまいます。なるべく似た容器に変更するか、徐々に新しい容器に慣らしてから変更した方が、彼らの感じるストレスが少なくて済むようです。

 飼育の際は、同じ容器で飼い続けるよう心がけましょう。

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