異世界転生したら何でも出来る天才だった。

@Kaito1227

第1話 「始まり」

プオォォオー!!!!


最後に記憶に残っている音だ。


目の前に白い靄がかかり、何人かに呼びかけられているようだ。


「‥!!」


何か叫んでいるようだけど、聞こえない。

それよりも何だか心地よい感じに包まれ、俺はそのまま身を委ねるかの様に目を閉じたーー。


ーーー



俺の名前はアルス。

周りにはアルと呼ばれている。


現在の俺の歳は3歳だ。

不思議なことに俺はある事をキッカケに前世の記憶が蘇ったのだ。


「アル様!テーブルの上にのっちゃいけません!落ち‥!?」


注意よりも先に俺は、卓上の上から地面に頭から落ち、気絶。


そして、気がつけば俺は前世の記憶が蘇っていた。


前世の俺は15歳。

名前はたしか【月ヶ瀬 辰巳】。

特に成績、運動神経が良いわけでもなく。特に目立つことのない男だ。


そんな俺は今、鏡の前に佇み口を大きく開き驚きを隠せずにいた。

其処に映っているのは、グレイアッシュっぽい綺麗な髪に、目鼻顔立ち容姿端麗。将来が期待されそうなとても可愛い幼児が映っていたからだ。


正直、この三年間の記憶が無いわけではなく、前世の記憶が戻った今、改めて自分の状況を把握し驚いた所存である。



恐らく俺は転生した。




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