この世で生きるということ

翠幽月

足と靴

裸足で地面を歩いたことある?

いたいのよ、とても

私たちは、今

尖った地面に裸足で歩かされている

過去を崇めて、大人たちは立派な靴を履いている

私たちは、裸足で歩かされて見捨てられる

なぜ、世界を変えようとしないといわれて

大人たちは大きな口で武勇伝を飾り立てる

力なんて残っていないのよ

だって、足がいたいから

未来とか、希望とか縋るものもなくて

ひたすら搾取されている

その苦しみを大人たちは味わっているはずなのに

苦しみを未来に強要する

最低よ

過去の栄光にぶら下がって

それが今でも通用すると思っているなんて

あなたたちが、過去を見て崇めている間

何人もの私たちが犠牲になっている

そんなことはおかしい

靴をよこせ

そして、私たちは今までの大人と違うと誓うことにした

私たちは私たちの後を歩く、未来を裸足にさせない

強い口調で宣言する

それが私たちがこの世で生きる唯一のルール

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