この世で生きるということ
翠幽月
足と靴
裸足で地面を歩いたことある?
いたいのよ、とても
私たちは、今
尖った地面に裸足で歩かされている
過去を崇めて、大人たちは立派な靴を履いている
私たちは、裸足で歩かされて見捨てられる
なぜ、世界を変えようとしないといわれて
大人たちは大きな口で武勇伝を飾り立てる
力なんて残っていないのよ
だって、足がいたいから
未来とか、希望とか縋るものもなくて
ひたすら搾取されている
その苦しみを大人たちは味わっているはずなのに
苦しみを未来に強要する
最低よ
過去の栄光にぶら下がって
それが今でも通用すると思っているなんて
あなたたちが、過去を見て崇めている間
何人もの私たちが犠牲になっている
そんなことはおかしい
靴をよこせ
そして、私たちは今までの大人と違うと誓うことにした
私たちは私たちの後を歩く、未来を裸足にさせない
強い口調で宣言する
それが私たちがこの世で生きる唯一のルール
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます