第7話宿敵
「決意を述べることはとても大事プリが状況が状況プリ!」
未だあふれてくる涙を拭き滝本だった物を名残惜しく、かわいい顔から手を放し、紙留めを取ると僕は自分の置かれた状況に中々愕然とする、囲まれている、エスキテルの雑兵に・・・!
4人ほどだろうか、僕が戦ったら雑兵一人の半分の力でもまず勝てないだろう、それくらい敵は訓練されている。勝てるはずがない。
しかし、僕は。こいつらの内誰かが滝本のわき腹を刺したと思うと頭がぼ~っと熱くなるくらいとてもムカついている。
「妖精!こいつらを殺す方法はないか!?」
心の底からあまりに単調で小学生並みの言葉が出てくる。
「流石に敵の強さがわからん以上手出しできないプリ!しかし逃げることはできる、注意は僕がひきつける!お前は公園に直行プリ!」 わかったと心の中で会話する。
「敵に恐れずまっすぐ突っ込め!!」と妖精の声が聞こえた、瞬間。僕はトカゲのような顔をした半端者に向かって突進する。
「うぉおおおおお!!!」
当然他の雑兵たちは僕に目線を向ける・・・その前に、僕が走り出し叫ぶその前に!妖精は雑兵たちにテレパシーを送る!
「今こそ見せるときプリ!!必死こいてためた僕のエナジーの輝きをっ!見るプリ!これがっ!」
雑兵たちが妖精の方を見る____!!!
「第・三・鎮チン・沈チン・丸 プリーーー!!!うぉぉぉおおおおおおおお!!!俺をみろぉぉぉおおおおおお!!!!!!」
と同時に妖精の股間が激しく光る____!!そして雑兵たちは声と鎮沈丸で立ちすくむ・・・! その光なんと懐中電灯を顔に向けられた時の光の2,3倍!!!(妖精比)
「さ、最悪だぁぁあああああああああ!!!」
心の中でちゃんと突っ込みつつ僕は脇を抜けトカゲ男と大きく距離を離した。
「ちっしまった!」「なにやってる!」と敵は軽く言い争っている。
「ふう、これで逃げれたプリね、僕も空飛んで逃げるプリ。やーい、バーカバーカ!」
と妖精が敵をこれまた小学生並みに煽って逃げようとしたときトカゲ男が呟く。
「なあ、これ、この世界の女の死体だよな」と、にやける。
「げ・・・まずいプリ」
それはまさか・・・・!!その声が僕の耳に入るふいに立ち止まりそうになる
「本当だ人族のようだが・・・」
「可愛い方だなぁ、・・・なあ、死体だが・・・ヤッちまうか?」
もう誰も、僕自身も僕を止められない
「・・・それにぃ!触るなぁあああ!!!」
と、足をターンさせ先ほどまで居た場所に走らせる。この行動、いくら非難されても僕は何度でも同じことをするだろう。
「おっ、なんか戻ってきたぞ」
「ちょうどいい、男は全員殺せとのお達しだ。刺し殺しちまえ」
ニヤニヤと半端者たちは笑う。
僕は不敵に笑うとても下衆な者たちのまえに立った、と同時に
「全く手間かけさせやがってよっ!!」
下腹部に痛みが走る。
ぐふっ!!
恐らく相手はなぶり殺しにするつもりで軽く殴ったのだろうが、その太い腕から繰り出される一発は僕にとっては鉛のように重たい。
半端者たちは笑っている、「この女お前の彼女か?ならお前をいたぶった後にこの女の死体も・・・」と下卑た笑いを浮かべる
「済まないが」
「あ?」
「僕は彼氏ではなく、お婿さん、結婚してるんでね、たとえ相手が死んでてもついでに守るのさ・・・」
「・・・そのプライドは・・・!!」
と同時に光が走った。
半端者達が光に飲まれ断末魔とも言えるものが聞こえてくる「馬鹿なっ!この光は大妖精の・・・!」
半端者たちの影が薄くなって来る頃に光は止んだ、あいつらの姿は跡形もなく消えている。
「あんま面倒なことはさせるなプリ!」
といつもの調子で妖精が姿を現す。
「お前、結構凄かったんだな」
「大妖精だし、一応プリ」
なんで最初からそうしなかったのかと聞くと敵の強さが解らない内に多人数と戦うのは得策じゃない。と妖精はいつもの調子で教えてくれた、いや大妖精か、小さいけど。
なんにせよ希望は繋いだ、後は公園に行ってアーリアに行くだけ、いやそこからが一番大変だろうが、しかし滝本の死なない未来という甘い果実に手が届くその時だった。
「それじゃあいくプリ!」
「ああ!待っててくれよ!滝も・・・」
話そうとしたと同時にー
・・・ズドォォォオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!
先ほどの光の数十倍光り輝く雷一閃____!!!
僕らはその有り余るエネルギーの土煙程度に危うく吹き飛ばされそうになる。高い高い見たこともないような炎と煙が上がる
「さらにまずいことになったプリね・・・・」と妖精が土煙の先を見つめ言う
燃え上がる炎の中で僕は見た。コイツが、コレが僕がこれから倒す最大の敵・・・宿敵エスキテル
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