ぜんまいじかけのくま

ネジを回してくれる人がいなくなってから気をつけてはいたんだけど、その日はうっかりしていた。


ぷつりと糸が切れるような音がして、立てなくなった。


これからは強制的な眠りの中で、誰かがネジを回してくれるのを待たないと。

ここにいるよと、伝える声も、もう出ない。

また、起きれると、いい、な。

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