体温
月に1度、女から連絡がくる。
件名は空欄で、本文に場所と時間だけ書かれている。
都合が合えば体を重ね、朝までたわいもない話をする。
互いに家に恋人が待っていることは、知っている。
義務化した日々に降り注ぐ一筋の光に、もちろん罪悪感は覚えない。
幸福感で胸を満たし、また日常に戻っていく。
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