火葬場の町

この町には雲をつくる工場がたくさんある。

煙突から出ていくそれは、必要な所で雨を降らすと、小さくなって消えていく。


子ども達は小さいころからそう聞かされ育つ。

大事な場所だから近づいちゃ駄目だよ、とも。


でも皆そこでは働きたがらない。

大人になる前に、煙突の意味を知ってしまうから。

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140字小説まとめ 戸賀瀬羊 @togase

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