ぞわっとするもの

全部君のもの

画家が違和感に目を覚ますと、右手の手首から下が無くなっていた。


「あなたの手と、ずっと一緒に居たかったの」と画家の最初のファンである恋人は泣いた。


「あなたの人生全部って言えるその手が欲しかったの」と。


画家は笑って答えた。


「僕の人生は君のだから、それくらい別にかまわないよ」

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