第2話

 朝。

 起きて、飯食べて、学校に行くと、普通の始まりである。

 近くに駅がある家に住んでいる。駅が近くにあるおかげで遊びに行くには便利である。まあ、地方でそんなに良いものではないが。

 さらに言えば、この駅は地域では知られているので、自宅に友達を招きたいときは"駅の近く"とか"駅に居てくれ"と言っておけばよいのだ。まあ、その友達もいないのだが。しかし、

「それだけだったらいいんだけどなぁ……」

 朝と夕方、生徒の通学、帰宅時間帯は電車通学の生徒が多くなる。何もなく通えるなら良かった。残念なのは、うちの高校は、我が強い……というのか?思いやりにかけると思う。理由は道いっぱいに広がること。それだけなら耐えられただろう。彼らは歩くのが遅いのだ。さらには、国道ならコンビニやガソリンスタンドがあることが多い。車がそこに入ろうとすると生徒が邪魔だった。まとめると、バラバラで遅くて譲らない。

(かなり愚痴ったなぁ。頭が痛くなる……)

 ほぼ毎日、こんなことを思いながら通っている。

 正門を通る。すると突然周りが見えなくなった。

(またか…)

 泡のような意識、ある日突然起こるもの。

 自分でもよく分からないもの。なにもないようで意識はある。自分がわかる。だが、いつ戻るか…。

 どっと肩に衝撃が来た。登校する生徒とぶつかった。軽く睨まれたが、仕方ないとし、校舎へ入る。

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